だんだんどうも、上村絵美子です。
先日、魚野川の環境を改善したいと活動している、
船沢京介様(U’s+Futures代表)をご紹介いたしました。
南魚沼で川と並ぶ自然といえば、山。
市内には八海山、巻機山、金城山、坂戸山など多くの山がありますが、
石打地区の山といえば『飯士山』。
標高1111m、別名「上田富士」とも呼ばれている石打のランドマークで、
石打地区まちづくり協議会のおたよりの名前にもなっています。
おたよりのバックナンバーはこちらから↓
この飯士山、登山口は《舞子・石打・岩原》の3つあるそうなのですが、
石打から登る人はあまり多くないそうです。
その理由は、登山道がきちんと整備されていないから・・・。
昔は登山道の整備をしている人もいたそうですが、今はいないのではないか?
という話を聞きました。
「飯士山のことだったら“佐藤さん”に聞くといいよ(^^)」と、
何人もの人が口を揃えてご紹介くださいました。
飯士山の主!?
さっそく、石打地区関集落にある「かのえや旅館」のご主人、
佐藤庚治(こうじ)さんにお話をお聞きして来ました。
http://www.geocities.jp/skikanoeya/
佐藤さんは飯士山に登り続けて数十年、
昔は近所の人や仲間たちと登山を楽しんでいましたが、
最近はご自身も仲間も高齢になってきていて、家族との登山が多いそうです。
飯士山の石打からの登山口は石打区の五十嵐(いからし)集落にあるため、
五十嵐口と呼ばれています。
五十嵐口からは尾根コースと負欠岩(おいかけいわ)コースがあり、
どちらも約2時間で山頂まで行けます。
http://m-uonuma.jp/play/tozan/spot_mt_ijisan
登山道の整備
旧塩沢町時代には町から各集落に3万円ずつくらいの補助があったため、
それを利用して集落の人や仲間で飯士山に登り、登山道の草刈を行っていました。
その後、合併して南魚沼市となってからは補助が無くなり、
森林組合が登山道の整備を行っていたそうですが、
現在はそれも行われていないのではないか?…ということでした。
登山道の草刈は草刈機を担いで登る、重労働…
高齢となった佐藤さんには難しいことです(・・;
※画像は岩之下フラワーロードの草刈の様子です。
こちらのブログより拝借→【ビックファミリー】
また、同じく合併前、塩沢町観光協会から
登山道に立てる道標を作ってもらったそうです。
ですが、昨年、佐藤さんが様子を見に飯士山へ登ったところ、
道標が朽ちてしまっており、倒れているものもあったそうです。
旧塩沢町が編入合併して南魚沼市になったのは2005年。
道標が立てられてから少なくとも10年以上は経過しています。
登山道の草刈や道標を整備することは、登山の安全にも関わります。
ですが、こういった整備を市にお願いするとしても、
市内には他にもたくさんの山があるため、
飯士山だけに予算は付けられないだろうということでした。
もう一つの問題・・・
飯士山の五十嵐口からの登山には他にも問題がありました。
それは、ゴミの不法投棄による立ち入り禁止と駐車場。
昔、飯士山にはテニスコートがあり、登山口はその近くにあるため、
テニスコートの駐車場に車を止め、そこから歩いて山頂へ向かうことができました。
テニスコートが営業されなくなってからは、
人の出入りが少なくなったために山への不法投棄が増え、
登山道へつながる道の途中に立ち入り禁止のゲートが造られました。
それによって五十嵐口からの登山客が減り、人の出入りも少ないため
ゴミの不法投棄も減らない…という悪循環になっているそうです。
(今はまだ雪もあり、進めませんでした)
駐車場の利用ができるようになり、登山道を整備すれば
飯士山の登山客が増え、観光にもつながります。
人の出入りが増えれば、悪いことをする人も減るはずです。
もし、地域で使えるお金があるのであれば、
飯士山登山道の草刈や道標の整備に支援をいただきたい、
とお話しされていました。
また、飯士山が現在こういった状況であるということを地域の人に知ってもらえば、
整備を手伝おうという若い人も現れるかもしれません。
これらを叶えられる組織といえば・・・
石打地区まちづくり協議会ではないでしょうか。
協議会の事務局が設置されている南魚沼市トレーニングセンターには
岩登りの練習にもなる「ボルダリング」設備もできました。
登山が好きな人がトレーニングセンターを利用するのであれば、
そこで情報発信をして、飯士山登山道整備をしてくれる人を
募集することもできるのではないでしょうか。
飯士山に対する佐藤さんの想いは、他にもありました。
それは・・・地域の子どもたちのためのこと。
つづきはこちら→【飯士山の主!?の願い 後編】
記:上村 絵美子