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だんだんどうも、上村絵美子です。

いよいよ明日に迫った「第33回しおざわ雪譜まつり」。

塩沢歌舞伎保存会の舞台稽古や公演準備も大詰めです。

 

塩沢歌舞伎保存会のこれまでの軌跡はこちら↓

受け継がれる伝統と、変化する時代

塩沢歌舞伎保存会~松羽目作り編~

塩沢歌舞伎保存会 辻又公演決定!!

天国からも見えるように・・・『観楽座』の幟立て

辻又に泥棒五人組あらわる!

 

今回、しおざわ雪譜まつりで上演する演目は

菅原伝授手習鑑 車引(くるまびき)』という作品です。

ある時、菅原道真に仕える梅王丸・桜丸という兄弟の前に、

道真公の政敵である藤原時平(しへい)の行列が通りかかります。

時平公には、梅王丸・桜丸のもう一人の兄弟である松王丸が仕えていて、

時平公の牛車の前で三兄弟が激しくにらみ合うという内容です。

登場人物は6人いて、それぞれが異なる隈取(化粧)をするのも見所です。

 

登場人物の気持ちになって考える

 

塩沢歌舞伎保存会 辻又公演決定!!

↑こちらのブログをご覧いただくとわかりますが、

演目が『車引』に決定したのは、昨年12月末。

年末年始をはさみ、1月半ばから稽古が始まりました。

といっても、この時点での稽古は自主稽古で、

師匠から渡された台本を基にセリフを覚え、

映像を見て大まかな動きを把握し練習します。

辻又公演の稽古も同時期だったので、両方に出演する人は大変でした!

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2月に入ってからは師匠に来ていただいての稽古となりました。

師匠である京桝屋さん(三代目三桝京昇さん、三桝清次郎さん)は

この稽古のために毎日のように県外(群馬県)から通って来てくださっています。

「ただセリフを言うだけではダメ。登場人物の気持ちをよく考えて、

感情を込めないと、お客様にも届かない。生かすも殺すも演者次第。」

師匠からは厳しい指導が入りますが、それはお客様にちゃんと観てもらいたいから。

塩沢歌舞伎保存会のことを思うからこそ、妥協の無い指導があるのです。

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塩沢歌舞伎保存会は旧塩沢町の石打・大沢・大木六地区にあった

各歌舞伎保存会が合併し、平成13年に発足しました。

合併する以前から京桝屋さんには指導をしてもらっていて、

現在の三桝京昇師匠は三代目ですが、先代の頃からこの魚沼地域の

地歌舞伎の指導をしてくださっているそうです。

 

では、それ以前はどうしていたのでしょうか?と、質問すると、

地域の人が教えてくれた」のだそうです。

地歌舞伎は地域に暮らす村人たちで作られていて、

役者になるのも芝居を見るのも地域の人でした。

村の祭や集まりで上演され、経験者や関わった人も多かったので、

地域の人が先生になって代々受け継がれてきたのだそうです。

芝居を行うのは、野外の特設舞台。

公演前の稽古は仕事が落ち着いた夕方頃から行われていて、

昔、夏祭りでの上演に向けて稽古をしていた時には、

近所の人たちが夕涼みがてら、酒とつまみを持って稽古を観に来ていたそうです。

近所の子どもたちも稽古を観に来ていて、何度も観ているうちにセリフを覚え、

役者がセリフにつっかえると子どもが教えてくれる、

なんてこともあったそうです(^^)

皆さん、「あの頃はいい時代だったなぁ~」と

当時を懐かしみ、楽しそうに語ってくれました。

それほどまでに、南魚沼の人々にとって

地歌舞伎はとても身近なものだったのです。

 

公演一週間前!舞台設営

 

2月18日の公演に向け、一週間前の土日に舞台設営が行われました。

場所は塩沢地区にある塩沢勤労者体育センター。

15人ほどの会員が集まり、作業開始です。

倉庫から運び込まれる、大量の木材パーツ…

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それをどんどん組み立てていき、ステージ前面を広くする「付き出し」と

客席に向かう「花道」を造ります。

組み立てを行うのも、保存会の皆さんです。

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組み立てが終わり、お昼を挟んで午後からは幕などのセットです。

ステージにはたいていこのような重厚な幕がありますが、

歌舞伎の舞台には似合いません。

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そこで、天井からロープで釣り上げます。

よいしょー!

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それから、天井から下げられている「バトン」という棒に、

みんなで作った松羽目を吊り下げます。

松羽目よりバトンが短いため、両端にガス管を結び、延ばしています(笑)

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保存会の皆さんが感慨深げに松羽目を見ていたのが、印象的です…。

 

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「定式幕(じょうしきまく)」という、柿・黒・萌葱色の縦縞の幕を

体育館を横断するようにワイヤーを結び、取り付けます。

『観楽座』の幟と同じ色ですね(^^)

この定式幕も、保存会のおんなしょの手作りです。

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体育館に置いてある黒板や卓球台を利用し、壁を作ります。

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それでは、舞台のビフォーアフターをご覧いただきましょう!

ビフォー

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アフター

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なんということでしょう!

ここまで、全て歌舞伎保存会の手作りです

プロの舞台関係者ではなく、素人だけで

色々な物を有効利用しながら造り上げました。

『車引』の背景などは師匠にお借りしますが、

これだけでも立派な舞台です♪

 

翌日は、群馬県にある師匠の倉庫から荷物が届くのを待ち、

それを運び込んで組み立てる作業を予定していました。

掃除をしたり、片づけをしたりしながら、荷物を待ちます。

でも、待てども待てども…届かない(*_*)

実は関東で雪が降り、師匠の倉庫のまわりに雪が積もったため、

その除雪をしたり、渋滞にはまったりで数時間遅れていたのです。

荷物を載せたトラックが到着したのは午後5時。

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ようやく荷物を運び込みましたが、またしても問題発生!

自分達で設営した舞台を師匠に見てもらって気付いたこと…

それは…右端の付き出しが足りないこと!( ゚Д゚)

急遽材料を調達し、翌日追加で付き出しを造りました。

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その後も、照明をセットしたり

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床にシートを敷いたり…

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そして、役者さんたちは毎晩、日付が変わるころまで稽古をしていました。

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さぁ、いよいよ、明日は本番です。

 

江戸時代からの地芝居の伝統を受け継いだ、塩沢歌舞伎保存会による雪割芝居。

そして、みんなで力を合わせて作った“財産”である「松羽目」のお披露目があります。

今回、塩沢歌舞伎保存会は自作の松羽目を使った演目はできませんでしたが、

南魚沼市のおとなり、魚沼市で活動を行っている干溝(ひみぞ)歌舞伎保存会が

この松羽目の前で「やまびこ三番叟(さんばそう)」を舞ってくださいます。

本来、「三番叟」は歌舞伎の上演前に演じられる、お祝いとお清めの舞なのですが、

今回は舞台転換等の都合上、順番は最後となっています。

ですが、松羽目に大トリを飾ってもらうとともに、

塩沢歌舞伎保存会の新たな幕開けを祝う舞となってくれるのではないでしょうか。

 

《第33回しおざわ雪譜まつり 歌舞伎公演》

平成29年2月18日(土) 14:00~(開演13:30)

第一部 歌舞伎 『菅原伝授手習鑑 車引』 塩沢歌舞伎保存会

第二部 芸能 『民謡・舞踊・曲弾き』 雪華会(南魚沼市)

第三部 「松羽目」披露 友情公演 『やまびこ三番叟(一幕)』 干溝歌舞伎保存会(魚沼市)

会場 塩沢勤労者体育センター(新潟県南魚沼市塩沢1112番地39)

 

他にも、隣接する鈴木牧之記念館の無料開放(9時~20時30分)や、

雪と闇の中に、炎と里山伏による真言が響きわたる百八灯大護摩(17:30~ 塩沢中央公園)

など、見所は他にもたくさん!

詳しい情報はこちらをご覧ください→にいがた観光ナビ しおざわ雪譜まつり

 

塩沢歌舞伎保存会による南魚沼の地芝居、そして手作りの松羽目を観に、

「第33回しおざわ雪譜まつり」へ、

さぁ、来ーい来い来い来い!(梅王丸のセリフより。公演を見て探してみてください(^^))

 

私も、公演のアナウンス役という大役を仰せつかりました!

会場で、お待ちしております♪

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記:上村 絵美子

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