こんにちは、上村絵美子です。
先日、おらしょ(支援センター)にいらっしゃったお客様が
後山小学校でお芝居があるということを教えてくれ、
「ぜひ行ってみて下さい。」とお誘いくださいました。
「よし、お芝居だっけ絵美子が担当な。後山小学校の
校長の駒形理英先生に連絡取って取材に行ってこらっしゃい!」
ということで、後山小学校へ観劇に…ではなく(^_^;
取材に行って来ました!
後山小学校といえば、こちらのブログ↓を見て
“鉄筋コンクリートの校舎、一学年約70人、盆地の田んぼの真ん中にある”
私の通った小学校とは全く違う小学校で驚いていました。
そして、行ってみたいなぁと密かに気になっていた小学校でもあります。
そんな後山小学校にお芝居の取材で行けるなんて…!
と、ウキウキしながら、後山小学校へ向かいました。
後山小学校に着くと、公演の看板が立っていました。
ふむふむ、「劇団鳥獣戯画 狂言ミュージカル」。
ん?狂言ミュージカル?
狂言は日本の伝統芸能。野村萬斎さんが有名ですね。
ミュージカルはお芝居の途中で突然歌い出すアレ。
その2つが一緒になってるって、一体どういうこと~?(゜_゜)??
疑問を抱えたまま、いざ、校舎の中へ。
木の温もりにあふれた、かわいらしい学校です。
教室を覗くと、児童達が何やら準備中。
さて、これから一体何が起こるのでしょう…?
なぜ後山小学校で狂言ミュージカルが上演されたの?
校長の駒形理英先生に今回の取り組みについてお伺いしました。
まず、この取り組みは、文化庁の
「文化芸術による子どもの育成事業‐巡回公演事業‐」の一つで、
後山小学校は3年連続でこの事業を取り入れているそうです。
今年度は埼玉県入間市の「劇団鳥獣戯画」さんの「狂言ミュージカル 入間川」、
公演はワークショップと本公演の2部構成となっているそうです。
ちなみに「劇団鳥獣戯画」は漫画「ガラスの仮面」に出てくる
「劇団一角獣」のモデルになった劇団なんですって!
家に全巻ありますよ~!(笑)
なぜ後山小学校では毎年このような取り組みを行っているのかを
駒形校長先生にお聞きしたところ、
・子ども達に本物の芸術に触れさせたいから。
・後山小学校は全校生徒が12名と少ないので、ワークショップでも
生徒全員が直接コミュニケーションを取ることができ、濃い時間が過ごせるから。
・10月に文化祭があり、そこで劇を上演するので、
今回の体験が子ども達の表現力のプラスになればと思っています。
とおっしゃっていました。
確かに、人数が少ない後山小学校だからこそ生かせることですね。
第1部 ワークショップ 開会
それでは、第1部のワークショップからいってみましょう☆
公演の一部には児童達の出演もあり、
ワークショップでその練習をしたり、狂言の勉強をします。
まずは準備運動。
手はグーとパー。指示に合わせて体の前に出したり、胸のところに引き寄せたり。
「最初は混乱するかもしれないけど、慣れれば大丈夫」と劇団鳥獣戯画の石丸有里子さん。
(いしまる“ゆりこ”さんですが、なぜかあだ名は“ありこ”さんだそう)
その次はエチュード(即興劇)。
二人一組になって鏡のようになったり、影になったり。
遊び感覚で進んでいきます。
子ども達の緊張もだいぶほぐれてきた様子で、楽しそうです。
それから、踊りの練習。
最初から全部覚えるのは大変なので、細かくパート分けをし、
順番に練習していきます。
全てのパートの練習が終わったら、通しで練習です。
子ども達はさすが、とっても覚えが早い!
「みんなかっこいいけど、こうするともっとかっこよく決まるよ!」
と教えてもらえば、すぐに実践。
そして、歌の練習と、歌いながら踊る練習。
歌いながら踊るというのは、さっきのグーパーと同じで、
混乱するかもしれないけど、何回もやっていくうちに覚えられるから大丈夫。
休憩を挟んで、今度は役ごとに分かれての練習です。
大名、商人、子ども、昆布売り、猿引き、猿…と
それぞれの割り振られた役ごとに動きやセリフ、
立ち位置、足の運び方などの練習をします。
最後は手作りの衣装(裃)を付けて通し稽古です。
やっぱり衣装も付くと雰囲気が出ますね!
ありこさんから「前を見て、堂々としていれば
間違えてもかっこよく見えるよ!」とのアドバイスも。
本番での全体の流れを確認、練習して第1部が終了しました。
子ども達に第1部の感想を聞くと、
1年生の女子は「足を前に出したりする踊りが楽しかった」、
4年生の男子は「みんなで一緒に踊って歌って、音楽よりも体育よりも楽しかった」、
地元のキッズミュージカル(魚沼産☆夢ひかり)に所属しているという6年生の男子は
「最初は狂言ミュージカルはどんなものかわからなかったけど、
やっているうちに普通のミュージカルと同じようなところもあることがわかった。
みんなで力を合わせて、チーム後山の精神で成功させたいです」と立派なコメント。
6年生の女子達も「初めはどうやってやるかわからなかったけど、やっていくうちに
段々できるようになった。本番では緊張するかもしれないけど、前を向いて頑張る」
「前を見て、セリフや振り付けを間違えないように、大きな声を出すように頑張る」
と意気込みを頂きました。
その後、子ども達は授業をしたり、劇団員の方々と一緒に給食を食べたりして、
午後からはいよいよ本番です。
「がんばるぞー!」
「「「おー!」」」
後編につづく…
記:上村 絵美子
※当記事作成に当たりまして劇団鳥獣戯画さまより写真使用許可をいただいておりますが
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